2010年夏・沖縄〜宮古・西表・離島たち〜

2−2:下がり花

昨年西表島へ来た際に、やりたかったけど出来なかったことがあります。
それは「下がり花」の見学ツアーです。
この時期にマングローブの水路の上に咲く下がり花、
昨年私が西表島を訪れた時には、もう花のシーズンは終わっていました。
今年は少し早めに来たので、大丈夫。まだ花は咲いていると聞きました。
昨年のリベンジです。

 

下がり花は夜に咲いて、明るくなると落ちてしまうので、
朝の4時ころから準備を始めます。
水路に咲く花なので、カヤックで行きます。
まだ周囲は真っ暗。ヘッドライトがないと、何も見えない。
そんな中、みんなで協力して、カヤックを水場におろしました。

 

漕ぎ始めは周囲は何も見えず、こんな状態。
はたしてこんなんで、花が見つかるんだろうかと疑問を抱きつつ、
インストラクターさんの後をついて行きました。

 

ゆっくりと漕いで行くと、どこからともなく微かな甘い香りが。
下がり花の香りです。
最初は言われないとわからなかったのですが、
ツアー後半くらいになると、その香りがわかるようになってきました。
夜明けは少しずつ近づいていますが、私の周囲はまだ暗い。
ガイドさんが「あそこに咲いてます」というので、
懐中電灯の光の先を目で追うと…

 

ありました、目の前に下がり花が!
ねむの木のような花なのですね。
この右側のはまだ咲いていないものらしい。
木の上から名前の通り下がっている様子は可憐で、
木の陰に隠れているのは、とてもシャイに見えました。

 

このようにいく束も連なったものもあります。
レースの糸を思わせる可憐さは思わず頬が緩むくらいです。
暗闇の中に一晩だけ咲く下がり花。
私の目の前で時々ぽとんと水に花が落ちて行きました。
こうして明るくなる頃には、ほとんどが落ちてしまうのだそうです。
花の命は短くて苦しきことのみ多かりき、ですが、
この下がり花は苦しいことにも楽しいことにも出会わないうちに
その美しさを散らしてしまうのです。

 

夜が完全にあけてきました。白い雲と青い空が見えます。
今日も晴天です。
明るくなってくると、散った花が多いとはいえ、
自力で下がり花を探すのが容易になってきます。
白い花だけでなくピンクの花もあり、とてもきれいだったのですが
写真がみんなピンボケで、ここに載せられないようなものばかり。

 

浮かんでいるのをカヤックのオールですくい取り、
手に持ってみました。どうです、きれいでしょう?
思ったよりも花は大きく、その散った花々が
このように水路を彩って流れて行くのです。
たった一晩だけの花ですが、散った後も美しい。
なんか自分の魂まで浄化されるような、
そんな気分になることができたツアーでした。

 

2−3:ウミガメに会えたシュノーケリング

昨年も参加したバラス島のシュノーケリング。
勿論今年も参加です。
バラス島から少し行った場所に、ウミガメがいつもいるらしいのですが、
私は昨年何故かそれを見ることができませんでした。
遭遇率90%というのに!
私はちゃんと労働もしているし納税もしているし、悪いことはしてないつもりですが、
昨年は単に運が悪かったということで、今年リベンジ。

 

相変わらずバラス島周辺はサンゴに囲まれて美しい。
バラス島というのはサンゴの死骸で出来た島ですが、
その特性ゆえに位置がしょっちゅう変わるのだそうです。
だから私が昨年経験したバラス島と今年のバラス島は
わずかながら違うということですね。なんだか不思議。

 

さてバラス島から少し船を走らせた某場所。
このあたりにウミガメがいつもいるのだそうです。
どーか今年は見れますよーに!と
心の中でとなえつつ泳いでいくと、
海底の石の上に、なにやら黒い塊が!

 

これがアップの状態。ひぇ〜、本当にウミガメだ!
完全に野生のウミガメを見たのは初めてでした。
このカメ、どうもこの位置がお気に入りらしく、
定位置のようにここにいるらしい。
たまには泳ぎ去ってしまったりもするのでしょうが、
昨年はそういう時にあたったのかな。
ともかく今年は念願かなって嬉しいです。
ウミガメさん、カメは万年で長生きして、
また私がここへ来ることがあったら、是非また姿を見せてくださいね!

 

ウミガメを見て鳩間島に上陸して、その後はまたシュノーケリングです。
今回は大潮で、しかも引き潮の時間。
八重干瀬のように、水面のあちこちからサンゴが顔を出しています。
ということは、水の量が少なくなり、魚の密度は濃くなるはずです。
いいですね〜さっそく潜りましょう!

 

さっそくクマノミちゃん発見。
どうです、左の写真。パンフレットにも使えそうでしょ?
探す場所が狭くなっているので、見つけやすいです。
相変わらず愛らしい。やはりいつまでも海のアイドルですね。

 

このサンゴのすぐ上は海面です。光がまぶしいですね。
このように水量が少なくなるので、魚がとにかく沢山見られます。
これが大潮の醍醐味なのだそうで、なるほどねえ。
昨年来た時とは同じ海なのに、全く違って見えます。
色々な時期に来てみると他の顔が見れて、いいですね。

 

水面に浮かんでいても海底がすぐそこなので、
こんなお魚の大群にも出会えます。
次から次へと様々な魚たちの群れと出会えて、
本当に海は生きているんだなあと実感しました。
願わくばこの海が私たちの次の代、またその次の代でも
同じように美しいままで、この感動をいつまでも
変わらずに感じることができますように。

 

 

2−4:やもも、元気でね


ペットボトルにいれて
機内持ち込みでもめた。
電話で聞いた時は大丈夫と
言っていたのに。
今年沖縄に旅行するのには、いくつか理由がありました。
一つは単にまた沖縄の夏を満喫したい。まだ行っていない他の島へ行きたい。
そして3つ目は、ミナミヤモリのやももを野生の状態に放してあげることでした。
やももは何度も我が家から脱走して、すんでの所で私に捕えられています。
ちょっとの隙間があれば逃げ出すし、素早いから捕まえられないし。
もう卵も生むようになったのだから、大人になったのだということです。
これを機会に、広い場所に移してあげて、思い切り本能のままで
やっていって欲しいと思いました。
さよならは寂しいけれど、やももなら野生でもやっていける(やもりんは駄目だ)。
どうせなら悔いなく一生を過ごして欲しいので、放すことにしました。

 

モンスーンに着いて、ペットボトルの口を開けたまま、
サッシの所に放置したのですが、なかなか出て行かない。
なんだろうか、いきなり怖くなったのかな。
時間をかけて誘導して、ようやく外に出てきてくれました。

 

広ーい場所に出されて、嬉しそうに動くやもも。
部屋の片隅で蟻さんを見つけてびびっていました。
ここなら仲間のミナミヤモリもいっぱいいるし、
きっとやももも気に入ってくれるはず。
ふんづけちゃうといけないので、部屋の外に持ち出しました。

 

この宿で一番ヤモリを見かける洗面所付近の壁につけてみる。
しっぽは切れているけど(ペットボトルに入れるのに
捕まえたら自切してしまいました)なかなか様になってる。
ここで馴染んで今度はちゃんとお相手の雄を見つけて
ちゃんとした卵産むんだよ、やもも。
また来るかもしれないから、その時は顔だしてね!
この翌日、洗面所の鏡の後ろからそっと顔を出しているのを発見。
私をみたら、ぴゃっと隠れてしまいましたが、元気そうでなによりです。
やもも、元気でね。遠くから、やももの幸せを祈っています。

 

2010年夏・沖縄〜宮古・西表・離島たち〜
宮古島 1 2
西表島 1 2
離島  1  

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