クロウサギのいる島・奄美大島 その5

2009年5月14日(木)〜5月17日(日)

 

6:奄美ナイトツアーで、アマミノクロウサギに会う

アマミノクロウサギ。奄美の有名な特別天然記念物のウサギです。
1960年代に動物学者によって発見・発表されたとのことですが、
奄美の島民には、ずっと昔から馴染みのある、珍しくもないウサギでした。
普通に捕って食べてたということですからね。
それが国に「発見」されて、保護しなくちゃいけなくなったわけです。
古代から進化していない、生きた化石のようなウサギ。
生態系の解明が、まだ完全にわかっていない不思議なウサギ。
到底見ることなどできないと思っていましたが、奄美のナイトツアーでは
ちょくちょくお目にかかれるというではないですか!
これは参加しない手はありません。早速申し込み。
夜、ホテルまでガイドさんが来てくださいました。
奄美で生まれ育ったという、がっしりした体つきのガイドさんです。

 

外はもう漆黒の闇。
こんな真っ暗な中を、細い山道を進んでいってウサギとの遭遇を待ちます。
というよりも、走っている最中に、ウサギがいたら見ることができる。
しかし、一度車が通った場所では、もうその晩には二度と出てこないので、
このツアーは、他のガイドさんとの競争でもあるのです。

 

今回のガイドさんは「今までナイトツアーでのアマミノクロウサギ遭遇率は100%」
だそうで、これは期待が持てる。
なんでもいきなり車のライトで目を照らすと、一瞬何も見えなくなって
ウサギが動かなくなることがあるそうです。
そんな時は、ちゃんと写真も撮れるとか。
楽しみだなあ。

 

結果から言うと、アマミノクロウサギ、数回見ました!
でもじっとしていてはくれなかったので、写真はなし。
本当にネットなどで見た、耳の小さい黒い可愛いウサギ。
親子もいたようで、ぴょんぴょん跳びながら草むらに逃げていくさまは、
たまらなくかわいらしかったです。

 

代わりにと言っちゃなんですが、写真に収められたのがこのカエル。
ガマガエルなんですが、車のライトで目がくらんで、
しばらくじっとしてました。
これだと大きさがよくわからないけど、結構おおきかったですよ。
視力が復活したら、すぐに跳んで逃げて行きました。

 

その他にも夜の森の中を色々と案内してくださいました。
この写真の真ん中あたりに緑色の鞘が2本見えますが、
これは1メートルくらいある、豆の鞘なのです。
南方というのは植物が大きく育つ印象がありますが、
本当に大きいんだなあと感じさせられました。
ジャックと豆の木のお話は、このようなものが題材に
なったのかもしれません。

 

見づらいけど、川にいたウナギ。これもかなり大きかった。
釣って食べる人も勿論います。
海とつながっている水路だから、完全な天然ウナギだもんなあ。
現代ではウサギ並みに貴重ですね。

 

写真には撮れなかったけれど、本物のクロウサギを見ることができて、本当に嬉しかったです。
マングースが島に入れられた当初は、さんざんマングースにやられたみたいですが、
保護活動の甲斐あってか、ナイトツアーでお目にかかれるくらいにはなったのですね。
太古の昔からこの島で生き続けている可愛い生き物。
これからも静かに、この島で命をつないでいって欲しいです。

 

7:奄美グルメ

 

旅行に行っての楽しみの一つは、珍しい食べ物に出会うことですね。
奄美は鹿児島県だけど、文化的には完全に沖縄です。
ではなぜ鹿児島なのかというと、先に返還されたから。それだけ。
食文化は当然沖縄に近く、そーきそばなどもあります。
日曜日に漁港で朝市が開催されるとのことで、早速GO。
さーて、どんなものが売ってるかな〜?

 

最初は場所がわからなくて、探し回ってようやく幟を見つけて一安心。
もうすでに人がたくさん来ている気配がしました。
やっぱりこういうのは賑わっていないとさびしいもんですが、
そんな心配は杞憂で、すでに島民のみなさんで大賑わいでした。

 

私のイメージする漁港の朝市そのまんまって感じ。
観光客と思われる人は少なく、ほとんどが地元の人みたいです。
黄色い札に魚の名前と値段が書いてあるんですが、
「ガツン」とか絶対方言だから、聞かないとなんだかわからない(笑)
今日の朝、水揚げされたものばかりで、鮮度は抜群。

 

ネットの画像でしか見たことのないセミエビちゃんです。
お願いして手に乗せてもらって記念撮影。
ぽよーんとしたおとぼけ顔のかわいいやつですが、
こいつが跳ねる、跳ねる。力が強い。
生でも茹でても美味しいそうです。
今度機会があったら、ぜひ食べてみたいなあ。

 

市場の一角にお味噌汁の屋台発見!
しかもエビの味噌汁だと言うではないですか。
これは食べねばと勇んで行ったものの、
もうすでに整理券を配り終えていて、完売だそうです。残念。
すごいですよ、地元の人は大きな鍋持って買いに来る。
いい匂いがしてました。
これから帰って朝ごはんにエビの味噌汁かあ。いいなあ。

 

こっちでは漁師さん?仲買さん?が魚を捌いています。
もうね、これは神業。あまりの見事さに見とれてしまう。
カツオ一本おろすのに3分くらいしかかかっていない。
こういうのを見ると、本当に魚の扱いは日本人が一番上手い。
海外へ行くと魚の3枚卸が大道芸になってしまうというのも
うなずけます。だって本当に見事だったから。
これを見に来るだけでも、来た価値あり!でした。

 

見るだけではなく、やはり食べてみましょう、ということで
奄美の料理を出してくださる小料理屋さんへ。
「食田」さんというお名前でした。
シックな飾り気のない入口が素敵。
中に入って黒糖焼酎とともに、色々な料理を注文してみる。
以前沖縄で「中身汁」「イカの墨汁」にやられた私としては、
ちょっとドキドキもんでした。

 

まずはそーめんちゃんぷる。
茹でた素麺を炒めて、軽く塩で味付けしてあります。
さっぱりしていて美味しい。
上にたくさん乗っかってるネギがいい味だしてます。

 

これは「鶏飯」と言って、奄美の伝統料理。
鶏飯だけ扱っているお店もあるほどです。
ボイルした鶏肉、薄焼き卵、ネギ、パパイヤ漬などを
ご飯に乗せてだし汁をかけたお茶漬けみたいな料理です。
パパイヤの漬物って、コリコリした歯ごたえがあって、
大変美味しいものでした。東京でも売ればいいのに。

 

左がアオサの天婦羅。あの独特の香りが生きていて、美味しかった。
右はアバサー(ハリセンボン)のから揚げです。
以前テレビでハリセンボンは身が少なくて食べる所なし、って言ってたけど、
あの番組に出てた料理人さんは、ちったあ沖縄の料理人を見習え。
これだけ美味しく食べられるじゃないですか!
白身で淡白ですが、ぷりぷりとした感触で食べごたえも十分です。
奄美に行ったら、是非。

 

こちらはお昼を食べた地元の料理店「てっちゃん」。
大島紬を扱うお店がたくさん並んでいる所にありました。
お絞りが貝殻に詰め込まれているのが、さすが海。

 

これはねー、正直言って何だったか忘れましたw
美味しかったですよ。味も想像した通りで、普通に食べられた。
しかし何だったかが思い出せない。たぶん豚。
レポートになってないな、すみません。

 

これらは定食で、ゴーヤちゃんぷるなど。
私はゴーヤは苦くて、ちょっと苦手なのですが、
卵と炒めることによって、その苦さが緩和されてるように感じました。
普通に美味しく食べられました。
ゴーヤは種の部分が結構苦いらしいので、それらを丁寧に取ったり、
下ごしらえをしっかりすれば、私でも食べられそうです。
今度ちゃんとしたゴーヤ料理でも作ってみるとしますか。
最近は東京でも普通にゴーヤ売られてたりしますし。

 

これはグルメとはちょっと違うかもしれませんが、
一軒の酒屋さんで焼酎の「魔王」と「三岳」を発見!
魔王はイモ臭さを全く感じさせない、森伊蔵と並ぶイモ焼酎の王様。まさに魔王。
三岳は、屋久島の有名な焼酎です。これもまた美味しい。
自分へのいいお土産ができました。なかなか売っていないんですよー。
東京でこれを入手するには、抱き合わせ販売などに頼らなくてはいけないし。
勿論これ以外にも、奄美の黒糖焼酎も数本購入してきましたよ。
東京に戻っても、美味しい奄美を引きずることができそうで、嬉しい限りです。

 

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