クロウサギのいる島・奄美大島 その4
2009年5月14日(木)〜5月17日(日)
5:B級感がたまらない!奄美大島ハブセンター
鹿児島から沖縄に連なる島々には、ハブがいる島といない島があります。 奄美はいる島。屋久島・与那国島などは、いない島です。 そんな奄美に「奄美観光ハブセンター」はあります。 単にハブの生態を知りたいという人にお勧めするのはもちろん、 B級パラダイスマニアにもお勧めの観光スポットです。 |
ハブセンターですから、当然ハブはいる。 私は爬虫類がとても好きなのですが、やはり毒蛇はねえ…。 怖いですよ、本当に。 ハブの毒はフグのような神経毒ではなく、筋肉組織に壊死を起こさせ、 使えなくしてしまうというものです。 ハブに咬まれた場所はどす黒く変色し、どんどん死んでいく。 そのまま放置すると、当然ながら個体は死に至ります。 |
脱皮した皮 |
そんな恐ろしいハブですが、積極的に攻撃をしかけてくるわけではない。 草むらなどに人間が入っていく時に咬まれたりするのですが、 自分のエリアに他の動物が入ってきたことにびっくりして咬むのです。 あくまでも自己防衛なわけです。 もっとも、体の小さな生き物の場合は、食べるために攻撃するでしょうけど。 |
売店にはハブに関連したお土産ものがたくさん並んでいます。 精力増進にハブ酒。本当に効果があるかどうかは疑問ですが、 ハブの交尾は24時間以上に及ぶそうですので、 それにあやかりたいということなのですかね。 無理だと思いますが。 しかしハブ酒にしてもマムシ酒にしても、生臭そうだなあ…。 お金がたまるとかで、お財布に入れるハブの皮も売っていました。 |
そしてハブの被害等の色々な統計などが貼られているのですが、 どれもデータがすごく古いうえに、この時代に手書きなのです。 模造紙にマジック…昭和の学園祭を思い出させるなあ。 その他、100円入れるとハブの交尾の動画が見られる箱など、 秘宝館の雰囲気まで兼ね備えています。 |
さて、ここでは昔懐かしいハブとマングースの挌闘ショーをやっています。 沖縄のハブセンターは、動物愛護の精神やらなにやらで、 今はマングースと海蛇の競泳のショーに変更したそうですが、 ここは良くも悪くも昭和の残る場所。 「世界でここだけ!」というのは、沖縄でのショーがあった頃から 書かれていたとも思われますが、現在では本当にここだけです。 時間が決まっているので、見たい方は事前に時間を問い合わせましょう。 |
2階にあがるとこのような広い部屋にハブとマングースの檻があります。 中央に仕切りが入れられており、ショーになったらそれを外す。 この日は平日ということもあり、お客さんは私たちとひと組のカップル、計4名。 休日やオンシーズンになると、観光バスが乗りつけたりしますので、 それなりに混むかと思います。 |
これがマングース君です。イタチの一種で、とても可愛い。 そもそも琉球や奄美にはいなかった動物ですが、 コブラの天敵でもあるということで、ハブ対策に輸入されました。 しかし実際に島にいれてみると、ハブよりも簡単に捕食される クロウサギなどの小動物を食べてしまい、現在は害獣扱いです。 マングースも人間の勝手で輸入されて害獣扱いされて、 本当に気の毒な話です。 |
さてさてショーの始まり〜。 最初に数分間古ーい感じのビデオを見ます。 それからハブセンターの所長さんが、実際にハブを手にして(!) ハブの生態や毒について説明してくれます。 ハブの牙の近くを押すと、本当に透明な毒がたらたらと…。 その毒は固まると硫黄のように黄色くなり、シャーレにこびり付いていました。 またハブは変温動物ですので、外気と同じ体温になります。 触ってみて、ひんやりと感じれば、外気と同じ温度なのだそうで。 それからハブの模様というのは人間の指紋と同じで、 2つとして同じものがないそうです。 奄美の大島紬の独特の模様は、ハブの模様を模したものだとのことです。 |
現在ハブ毒の治療には、馬から作られたハブ血清が使われます。 この血清療法が確立するまでは、ハブに咬まれたら筋肉がやられたり、 死んで行くのを待つしかありませんでした。 ハブに咬まれたら、すぐに病院へ。ハブのいる島では、必ず血清の用意があります。 この部屋に「ハブに咬まれたら」という、応急処置の絵が描かれた手拭いが あったのですが、現在では売っていないとのこと。う〜ん、欲しかったなあ。 河童がハブに咬まれた、という設定の、かわいらしいものでした。 |
それではいよいよハブとマングースのショーの始まりです。 中仕切りをあげて、ご対面〜!なのですが、 どうもこの日はハブもマングースもやる気が全然なくて、 結局挌闘はなされずに終了しました。ま、こんなこともあるさ。 随分前に沖縄でハブとマングースの挌闘見ましたが(その頃はまだ沖縄でもやってた) マングースがその気になれば、勝負は一瞬です。 マングースがやる気になることもありますので、興味のある方はぜひどうぞ。 B級スポットとしてもなかなかいい味を出しているので、 蛇が苦手でなければお勧めです。 |
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