クロウサギのいる島・奄美大島 その3

2009年5月14日(木)〜5月17日(日)

 

4:加計呂麻島とサンゴ礁

 

奄美大島のすぐ隣に、加計呂麻島という島があります。
船でもすぐなので、1日に数回フェリーが出ています。
細長く入り江に富んだ島で、人口は1500人ほど。
奄美に比べるとはっきり言ってマイナーな島です。
フェリーもすいていました。

 

私は以前テレビでこの島を見たことがあります。
それは島の紹介のような旅番組ではなく、
過疎化が進む田舎にお嫁さん来てください!という番組で
「沼島の春よふたたび!」というタイトルでした。
要するに集団お見合いの特番なのですが、この島の回があったのです。
その番組で、とんでもない田舎だということはわかっていたつもりですが、
私の想像以上に現実はすごかったのでした。

 

この島の観光スポットの一つが、この「デイゴ並木」です。
海岸の近くに、デイゴの木が延々と並んでいます。
私が行ったときは花の時期がちょっとずれていて、
本やネットで見たような、美しい真っ赤な花を見ることはできませんでした。

 

これがデイゴの花です。真っ赤です。
これが右写真の並木全体に咲いたら、
さぞかし美しいことでしょう。
このあたりはハイビスカスなども普通に見られますが、
南国にはこのような情熱的な色が似合いますね。
この近くで海を眺めながらのんびりしている
おじいが何人もいて、静かでのどかな雰囲気でした。

 

もう一つの観光スポットは、実は戦争の名残です。
今でこそ美しい自然と静けさを売りにした観光地かもしれませんが、
戦争中加計呂麻島は重要な軍港とされて、大和などの名高い戦艦が
停泊したことでも有名です。
誰も来ない静かな島の奥地に、その戦争の名残ともいえる建物が残されています。

 

防空壕でしょうか。いくつもこういう横穴が掘られています。
奥行きはそれほど深くないので、弾薬庫か何かかもしれません。
戦争からもう60年以上が過ぎようというのに、
しっかりした造りで、現在でも何かに利用できそうです。

 

これは完全に倉庫に使われていたんだろうなと思わせる建物。
潮風が当たる場所なのに、ほとんど傷んでいません。
昔の建物は手抜きされず、きちんと造られていますねえ。
ちょっと手直しすれば、今でも人が住めそうですよ。

 

さて、加計呂麻島の周りは当然ながら海でして、
しかも大変美しい海なのです。
でも、私は潜る予定では行かなかったので、
水着も何も持っていきませんでした。
この美しいサンゴ礁を見たいと思うなら、
潜る以外に一つ方法が。

 

それが奄美から出ているグラスボート、「観光船せと」です。
奄美の周辺や加計呂麻島近くの海までの良いスポットを
30分ほどかけてまわってくれます。

 

加計呂麻島の近くまでくると、このような光景が窓に映りだします。
見づらいかもしれませんが、他の写真も同じようなもんだったんで、数点のみ展示。
とにかくどこまでも青く澄んだ海と、そこに育つサンゴや魚たち。
私の住んでいる東京では、とても見ることができない夢のような光景が広がっていました。

加計呂麻島の海でシュノーケリングをしたら、実際にこの光景をこの目で確かめることもできたかもしれない。
あー泳ぐ用意をしてくればよかったなあと思っても、後の祭りです。
今回は加計呂麻まで行く予定が当初はなくて、下調べがそれほどできていなかったのも原因でした。
今度からは、もっとじっくりよく調べて、悔いのないような旅をしたいものです。

 

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