碓氷峠鉄道文化むらにて、にわか鉄ちゃんの1日を楽しむ その3

 

とにかくすごい、鉄道車両の実物展示

 

車両というのは、とても大きなものです。沢山展示するにしても、物理的に難しい場合が多いです。
しかしここはとにかく広いので、多くの車両が余裕をもって屋外・屋内展示されています。
いずれも勿論実際に使われていたものばかり。運転席に乗ることも出来ますよ。

 

山をバックに、沢山の車両が並んでいます。壮観です。
気動車、客車、貨車、蒸気機関車やディーゼル機関車など、
かなり内容は充実しています。
この中には解体が予定されていた車両もあるのですが、
保存団体の助力でここでの保存にこぎつけたということで、
そういう話を聞くと、なんだかとても嬉しくなりますね。
やはり一つの時代を共に作ってきた車両であるわけなので、
出来るのなら保存しておいたほうがいい。
私の勝手な思い込みですが、電車自身も嬉しいのではないでしょうか。

 

屋外展示スペースの先頭に控えるはD51。
これは長瀞でSLホテルとして使用していたのだとか。
たまに車両を簡易宿舎として利用しているのを見ますが、
D51までもが使われていたとは。ちょっとびっくりしました。

 

気動車は、どれも運転席に乗ることが出来ます。
実際に座ってみると、とてもサスペンションの効いた椅子で、
小さいけれども座り心地は結構いいものです。
長時間運転するのだから、やはり疲れないようにしなくては、ですね。

 

鉄道の運転席では御馴染みのレバー(名称不明)です。
動くものと動かないものがありました。
これをがたーん!と動かすと、運転士の気分満点です。
配電盤などもそのまま残っています。

 

どの運転席もそうなのですが、とにかく入り口やら通路が狭め。
確かに運転士さんには、極端な肥満の人はいないように思います。
今はともかく、昔はこのスペースが通れない人は、
それだけで運転が出来なかったということですね。
この頃の日本人には、メタボリックなんて言葉は縁がなかったことでしょう。

 

この蚕棚のように並んでいるのは、寝台車です。
私もこれとは違いますが、3段の寝台車に乗ったことがあります。
かなり幅が狭くて、添付のベルトで体が落ちないように抑えるらしい。
窓際には梯子があり、上の段にはそれで昇降したようです。

 

とことん和風を追求したお座敷列車、その名も「くつろぎ」。
ふかふかのソファの椅子席もありますが、畳が殆どです。
これだと寝転がれるし、名前のとおりくつろげそうだなあ。
欄間までついているのが、驚きです。

 

これは食堂車。
私は食堂車を利用したことが一度もないので比較できませんが、
なんというか、質素だなあと感じました。
どんなメニューを出していたんでしょうか。
厨房の部分には、パンタグラフが置かれていました。

 

これ、今でもあるのでしょうか。郵便車です。手紙の仕分けの棚と、小荷物の置き場のような場所があります。
郵便だけを運ぶのではなく、お客さんも一緒に運んだ様子。右の写真は、その客車です。

 

こちらは完全に貨物車両です。がらーんとした空間です。
何もないながらも、そこはかとなく感じるレトロな空気。
子供の頃、よく近所で見た貨物車を思い出しました。

 

当時のままの車両には、こんなものも残っていました。
旧国鉄時代のポスターです。
当然ながら相当古いものでしょう。
でも、それほどセンスの古さを感じさせないものがあるのは不思議です。
国鉄時代を知っている私としては、懐かしさでいっぱいになってしまいました。

 

その他、保線車(左)や、除雪車(右)なども展示されています。
除雪車は、近くで見ると迫力でした。
保線車の上に乗ってみたかったけれど、
さすがにそれは出来ませんでした。残念。

 

まあこんな感じで、屋外や屋内に現物車両が沢山展示されています。
郵便車や貨物車、運転席など普段は絶対に見ることのない所も見ることが出来るので、
時間を忘れて楽しむことが出来ました。

その他、鉄道資料館や手漕ぎのトロッコ、自分で運転できるファミリー列車などもあり、
まさにコピーのとおり「お子様から鉄道ファンまでだれもが楽しめる」施設です。
時間が迫っていたのでやや急ぎ足だったのですが、今度はゆっくりと時間を作って来てみたい。

ここの展示車両は、以前は実際に人間や荷物を乗せて、日本のあちこちを走っていたものです。
日本の経済成長の一端を担った車両たちに会うことが出来る、「碓氷峠鉄道文化むら」。
身近な歴史に触れることの出来る、とても心温まるテーマパークです。

 

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