【2006年9月16日(土)】

湯でたこ、鯵ヶ沢で漁船に体験乗船する

青森県鯵ヶ沢町は漁業、農業だけでなく、白神山地もある観光の町です。
でもやはり一番有名なのは漁業。
津軽半島の付け根にあり、日本海に面したこの町では、
ひらめや鱈、マグロなど美味しい海産物がいっぱいです。
鯵ヶ沢町では、漁船に体験乗船することができます。
釣りをしない湯でたこは、船に乗る機会など殆どありませんでしたので、早速申し込み。
当日鯵ヶ沢へ行き、漁船に乗ってきました。

 

海の駅わんど」で漁師さんと待ち合わせ。
天候によっては勿論中止となることがあるわけですが、
この日は曇りで、海も凪。十分乗れる天候で、よかった。
漁港へ行き、漁師さんの後について漁船へ。
これがこの日乗った「神陽丸」です。
救命胴衣を渡されて装着。実はこれも、生まれて初めて身に着ける。
酔わないかな〜。ちょっと緊張。

 

テレビなどで見たことはあるけれど、実際に乗るのは初めてなので、
このような一つ一つのものが、珍しくて仕方がない。
タモなんかもとても大きくて、メダカ掬うのに使うようなものとは大違いです。

 

さて、出港!
危険なので、船のへりに腰掛けたりしないように、といわれましたが、
水面がとても近く、船のスピードも速いので、
恐ろしくてそんなところには近づけません。
フェリーだと水面が遠いので、それ程スピードを感じることはないのですが、
漁船だと小さい分、速さを体感できます。
潮の香りも、とても強い。

 

港がどんどん遠ざかっていきます。
2つ建てられている灯台の間を通って、外洋(と言えるのか?)へ。
いくら船に乗っているといっても、徐々に土地が遠ざかっていくのは、
なんとも言えず心細い気持ちになるものでした。
改めて自分の臆病さ加減を知りました。

 

実際に漁をするわけではなく、漁船に乗ってみるというツアーですので、
お魚を釣ったりはしません。
なので、漁師さんの仕事の邪魔となることもないので、気楽です。
そして夕方出港なので、日本海に沈む美しい夕日を見ることが出来ます。
この日はあいにくの曇りでしたが、それでもこのように美しい夕暮れが。
遠くにぽつんと見える漁船は、今何をとっているのでしょうか。
日の出と日没は魚が沢山獲れる時間帯。
私達の漁船とともに、何艘か出港していく船を見ました。

 

雲の色と夕日の色が織り成す、幻想的な風景。
青森はこの時期、もう秋の雲でした。
晴れていたら海に沈む夕日が見れたわけですが、
そうなったら逆にこの幻想的な光景は見られなかったわけで、
かえってよかったかなーと思いました。

 

今回船に乗ってみてびっくりしたのは、方向感覚が全くなくなってしまうこと。
湯でたこは知らない土地に行っても、すぐに「こっちが北!」とわかります。
道は覚えないのに、そういう感覚には自信がありました。
でも、海の上にいると、どっちが北なんだか南なんだか、さっぱりわからない。
ランドマークが何もない場所では、やはりプロの漁師さんでもわからないそうで。
昔の船乗り達は星や太陽を基準に航行したと聞きますが、
この乗船でそれを深く実感したのでありました。

 

それでも鳥達は迷うことなくねぐらへ帰る。
鳥の頭には磁石が入っているらしいですから。
海の上でもこれだけ方角がわからなくなるのですから、
海の中に入ったら、もっと大変なことになるような気がしますが、
どうなんでしょうか。
むしろ、海の中のほうが、岩や珊瑚などのランドマークがあるから、
迷わないですむんでしょうか。

 

こんな光景を眺めながら、色々と漁師さんにお話を伺いました。
自分が普段接しない職業の人のお話を聞くのは大好きなので、
ここぞとばかりに質問したりして、とても楽しかった。
やはり冬の寒さは尋常ではないそうで、
このツアーも5月〜9月までの期間限定です。
もうすぐ9月も終わりですので、次回はまた来年となりますね。

 

そうこうしているうちに、戻る時間となりました。
漁港がどんどん近づいてきます。向こうには、岩木山も見えます。
1時間ほどのツアーでしたが、私は予想以上に楽しめました。
思ったよりも寒くなかったですが、参加なされる方は
1枚上に羽織るものを持ってくることをおすすめします。

詳細は白神・ツーリズムへどうぞ。

 

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